この記事でわかること
AWS資格は今や10種類以上あって、「何から取ればいいの?」と迷う人は多い。自分はAWS 5種+Azure 2種の計7資格を取得してきたので、その経験をもとに「実際どの順番で取るのが効率的か」を正直に書く。資格ごとの難易度・費用・勉強時間の目安も表にまとめたので、計画を立てる参考にしてほしい。
先に結論:おすすめの取得順はこれ
難しい話は後にして、まず結論から。
王道ルート:SAA → SAP → SOA → DVA → DOP
ただし、SAPは難易度がかなり高いので、「SAP後回しルート」も現実的な選択肢だ。
SAP後回しルート:SAA → SOA → DVA → SAP or DOP
どちらが合うかは自分のスキルセットや目的次第なので、後ほど詳しく説明する。
自分の話:7資格を取るまでの流れ
先に自己紹介しておく。IT系の会社員で、キャリアはアプリエンジニアからスタートして、今はプロジェクトマネージャをしている。AWSの実務経験は薄い状態からSAAを受験し、そこから芋づる式に資格を増やしてきた。
正直に言うと、最初から「5種全部取るぞ」と思っていたわけじゃない。SAAを取ったら「なんか思ったより体系的に理解できたな」という感触があって、そのまま勢いでSAPに進んだ。SAPはきつかったけど通ったので、「ここまで来たら残りも取っておくか」という感覚で完走した。
今振り返ると、取得順には意味があった。順番を間違えると学習コストが余計にかかる。その経験を踏まえて、この記事を書く。
AWS資格の全体像を先につかんでおく
AWS認定資格には「難易度」と「役割(ロール)」の2軸がある。
難易度の区分
| レベル | 対象 | 主な資格 |
|---|---|---|
| Foundational(基礎) | AWS未経験者 | CLF(Cloud Practitioner) |
| Associate(アソシエイト) | 1年程度の経験者 | SAA / SOA / DVA |
| Professional(プロ) | 2年以上の経験者 | SAP / DOP |
| Specialty(専門) | 特定分野の専門家 | ANS / MLS / SCS など |
初心者はFoundationalかAssociateから入るのが基本。ただし、IT経験がある人はCLFを飛ばしてSAAから始めて問題ない。自分も最初からSAAで受けて合格した。
役割(ロール)の区分
資格にはおおまかに「設計・アーキテクト系」「運用系」「開発系」という傾きがある。これが後述する「関連性の高い資格は連続して取る」という話につながる。
推奨ロードマップ:5資格の取得順と理由
比較表
| 順番 | 資格名 | 試験コード | レベル | 難易度 | 勉強時間の目安 | 試験費用(税込) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ① | Solutions Architect – Associate | SAA-C03 | Associate | ★★☆☆☆ | 50〜100時間 | 約16,500円 |
| ② | Solutions Architect – Professional | SAP-C02 | Professional | ★★★★☆ | 100〜150時間 | 約30,000円 |
| ③ | SysOps Administrator – Associate | SOA-C02 | Associate | ★★★☆☆ | 60〜100時間 | 約16,500円 |
| ④ | Developer – Associate | DVA-C02 | Associate | ★★★☆☆ | 60〜80時間 | 約16,500円 |
| ⑤ | DevOps Engineer – Professional | DOP-C02 | Professional | ★★★★☆ | 100〜130時間 | 約30,000円 |
※勉強時間は実務経験・事前知識によって大きく変わる。目安として参考に。
① まずはSAAから始める
最初にSAAを取る理由は明確で、AWSの全体像を体系的に学べる入口だからだ。クラウドの設計原則・代表的なサービス・組み合わせ方がこの1つの試験に凝縮されている。
SAAを取ると、「AWSのどこに何があるか」がわかるようになる。この地図を持つかどうかで、その後の学習効率が全然違う。実際、SAAを取った後にSOAやDVAの教材を読むと「あ、これSAAで出てたやつだ」という既視感が頻繁にある。
SAAの詳しい勉強法は別記事に書いた。Udemyと Cloud License の組み合わせで3ヶ月で合格した話なので、参考にしてほしい。
→ 育児・仕事をしながらAWS SAAに3ヶ月で合格した勉強法
② SAAの次はSAPが効率的
SAAに合格したら、間を置かずにSAPに進むのが一番効率的だ。理由は単純で、SAAで学んだ知識が生きているうちに深めたほうが定着が早い。
SAPはSAAの上位資格で、「同じサービスをより深く・複雑な設計問題として問う」試験だ。SAAで「このサービスは何をするものか」を理解していれば、SAPでは「そのサービスをどう組み合わせて複雑な要件を解くか」という応用に集中できる。
ただし、難易度は結構違う。問題文が長く、選択肢も紛らわしい。「SAAの2〜3倍はきつい」と感じる人が多いと思う。自分もSAPの模擬試験を初めて解いたとき「これ無理じゃないか」と思った。でも、3ヶ月かけてじっくり取り組んだら通った。
SAPの合格体験記はこちら。
もしSAPの難易度にビビったなら、一旦SOA・DVAに進んで実力をつけてから戻ってくる「SAP後回しルート」も現実的な選択肢だ。SOA・DVAで実務的な知識が増えてから挑むと、SAPの難易度の感じ方が変わる。
③④ SOA・DVAはセットで取る
SAPを取得した(または後回しにした)あとは、SOAとDVAをセットで取るのがおすすめだ。
SOA(SysOps Administrator)は「AWSの運用・監視・トラブルシューティング」に特化した資格。DVA(Developer)は「AWSを使ったアプリ開発」が中心になる。どちらも実務に近い知識が問われる試験で、共通して使うサービス(CloudWatch、IAM、CLIなど)が多い。
取る順番はどちらでもOKだが、自分はSOA → DVAで進んだ。SOAで運用・監視の観点を先に身につけると、DVAで開発側の話を読んだときに「このサービスを運用でどう使うか」というイメージが付きやすかった。
⑤ 最後にDOPで締める
DOP(DevOps Engineer – Professional)はSOAとDVAの上位資格的な位置づけで、運用と開発を横断するDevOpsの知識が問われる。
③と④で固めた知識が直接活きるため、DOPはこの順番で取るのが一番入りやすい。内容的にはSAPと並ぶ難しさだが、SOA・DVAの知識がある状態なら想定ほどきつくない。「SOA・DVAを理解している人がよりDeepに問われる試験」という感覚だ。
勉強法の共通テンプレ
5つの資格を取ってきて、勉強の進め方はほぼ固まってきた。
- Udemyで全体像をインプット → 試験範囲の「地図」を先に作る
- Cloud Licenseで問題演習 → 3周して定着させる
- 苦手分野だけ戻って再インプット → 2周目で間違えた箇所のみ
Udemyは各資格の対応コースが揃っていて、セール時なら1コース2,000円前後で買える。定価は高いけどセールを待てばコスパ最高の教材だ。試験費用が1〜3万円かかることを考えると、教材費は最小限に抑えたい。
まとめ:迷ったらこのルートで
長くなったので最後にシンプルにまとめる。
- AWS初心者 → まずSAAから。CLFは飛ばしてOK。
- SAAの次はSAP。知識が生きているうちに深める。
- SAPがきつければ SOA・DVAを先に。戻ってからSAPを取っても遅くない。
- SOA・DVAはセット。共通知識が多いから連続すると効率的。
- 最後にDOP。SOA・DVAを取ったあとが一番入りやすい。
AWS資格は体系的に設計されているので、ちゃんとした順番で取ると1つ1つの学習コストが下がる。自分の体験から言うと、「なんとなく取れそうだから」じゃなくて、「次はこれを取るとこの知識が活きる」という理由で選ぶほうが学習が続きやすい。