この記事でわかること

11個のTipsのうち、実施が簡単で即効性があるものを実践してみた。残りは「状況次第」か「後回しにした」。

翻訳・要約の記事はすでにQiitaにあるものを参考にさせてもらった。この記事では週末しか時間のない「週末SEが実際に試して何が変わったか」という体験ログとして書く。同じ環境(コードより記事執筆がメイン・週末2〜3時間しかない・社内ツールに制約あり)の人の参考になれば十分、というつもり。

目次


Boris Cherny氏とは

Claude Codeを実際に作った側のエンジニア。『Programming TypeScript』(O’Reilly)の著者でもある。

そのBoris氏が自分で使っているTipsを公開した、というのがこの話の出発点。「Anthropicの社員が実務で使っている」というのは、ネット上に溢れる「試してみた系」記事とは信頼性が違う。


11Tips 全体マップ

最初に全体感を把握してほしい。★は「週末SEとしての実用度評価」。深掘りセクションがある行には ▶ をつけた。

#Tipsこの記事での扱い
1Git Worktrees で並列セッション後回し
2Plan Mode から始める複雑タスク▶深掘
3CLAUDE.md への継続投資▶深掘
4カスタムスキル作成+Git管理▶深掘
5Slack MCP でバグ修正自動化後回し
6厳しいコードレビュー要求後回し
7エッジケースまで詳細に仕様記述▶深掘
8Ghostty + 音声入力で3倍速後回し
9Subagent で並列処理▶深掘
10BigQuery CLI 連携後回し
11HTMLスライド・間隔反復学習後回し

深掘りは #2・#3・#4・#7・#9 の5本。この5つだけ読めば記事の9割は持っていける。


即効性があった2つ

#2 Plan Mode から始める複雑タスク

複雑な構成の記事を頼むとき、いきなり書かせると微妙にズレる。Plan Modeで先に設計だけさせると、方向性のすり合わせが1回で済む。手戻りが激減した。

使い方はシンプルで、入力欄で shift + tab を押すだけ。「まず計画だけ立てて、実行はしないで」という状態に切り替わる。いきなり書かせる前にこれを挟むだけで、完成物の質が変わる。

#3 CLAUDE.md への継続投資

CLAUDE.mdはこのブログプロジェクトそのもの。Claudeがミスしたら即そこに書き足す運用で、今やセッションをまたいでも「前回と同じ失敗」がほぼなくなった。育てるほど賢くなる感覚、これが地味に一番デカい。

具体的には「文体ルール・禁止NG集・作業ルール・アフィリエイトリンク」など、このブログ運営に必要な情報が全部入っている。新しいセッションを開いてもゼロから説明が不要。

Boris氏の言葉を借りれば「ミスしたら即CLAUDE.mdを更新する」。 それだけ。続けるコツはシンプルだった。


試して効果があったもの

#4 カスタムスキル作成+Git管理

Claude CodeにはSlashコマンドで呼び出せるカスタムスキルを自作できる。.claude/commands/ にMarkdownファイルを置くだけで、/スキル名 で呼び出せるようになる。

自分が作ったのは /notebooklm。URLやテキストをNotebookLMに自動登録するスキルで、リサーチのたびに手動でコピペしていた手間がなくなった。1回作ったら毎回使う。これがBoris氏の「Git管理」推奨の意味だと思う。使い回せるスキルを積み上げていく感覚。

#9 Subagent で並列処理

「use subagents」とプロンプトに書くだけで、複数のタスクを並列実行させられる。

実際に試した:記事のセクションを2本、同時に書かせた。結果は13秒で2本同時完了。 直列(1本ずつ)なら倍の時間がかかるところ。

Subagent を使う前後の違い 通常(直列) セクションA 処理中… セクションB 処理中… A が終わるまで B は待機 ⏱ 約26秒(推定) use subagents(並列) Claude(司令塔) Subagent A Subagent B 同時スタート・同時完了 ⏱ 13秒

週末の2〜3時間で記事を仕上げたい自分には、この時間圧縮が効く。記事の複数セクションを並列ドラフトして、後でまとめて仕上げる流れが現実的になった。

ただし、リサーチ用途では使い分けが必要になる。

用途使うもの
即席リサーチ(使い捨て)subagents
継続リサーチ(蓄積・使い回し)/notebooklm スキル(#4)

subagentsは速いが使い捨て。同じテーマを何度も掘り下げるなら、最初から /notebooklm に入れておく方が後で使い回せる。

#7 エッジケースまで詳細に仕様記述

これは「やっていなかった頃」に戻れない系のTips。

Claudeに何かを作らせるとき、曖昧な指示だと「なんか違う」が連発する。逆に「○○の場合は△△にする。ただし□□のときは例外」まで書くと、一発で正解に近いものが出てくる。

記事執筆で言えば「文体ルール・NG例・読者像・CTAの位置」をセットで渡す。最初は手間に感じるが、これをやらない方が後で手戻りが多くなると気づいた。


後回しにした6つ

#Tips後回しにした理由
1Git Worktrees 並列セッションコード並列開発向け。記事執筆メインの自分には出番がなかった
5Slack MCP バグ修正自動化会社のSlackに外部MCPを繋ぐのは申請コストが高すぎる
6厳しいコードレビュー要求コードを書く量が増えないと恩恵が出にくい。今は記事がメイン
8Ghostty + 音声入力環境移行コストと学習コストが見合うか判断できていない
10BigQuery CLI 連携GA4分析に使えそうだがアクセスがまだスカスカ。半年後に再挑戦
11HTMLスライド・間隔反復学習資格勉強への応用は面白そう。次の資格勉強開始時に試す

「使えなかった」ではなく「今の自分には優先順位が下だった」というのが実態。特に #1 Git Worktrees は開発者として魅力的で、コードを本格的に書くフェーズになったら真っ先に試す。


今後も使いたいTipsベスト3

  1. CLAUDE.md への継続投資(#3):育てるほどセッションをまたいだ精度が上がる。投資対効果が一番高い
  2. Plan Mode(#2):複雑タスクで手戻りを減らすための必須習慣になった
  3. Subagents の並列処理(#9):週末の時間制約を突破する手段として定着しつつある

カスタムスキル(#4)は4位。一度作れば使い続けるが、最初の作成にハードルがある。興味があれば以下の記事も参考に。

Claude CodeにNotebookLMスキルを自作した話


まとめ

Boris Cherny氏の11のTipsは、全部やる必要はない。自分の環境・用途に合うものを3つ選んで深く使うのが現実的だと思う。

週末SEとしての結論:全部試す必要はない。CLAUDE.md・Plan Mode・Subagentsの3つを使い込んだだけで、作業密度は体感で変わった。残りの8つは、必要になったときに取りに行けばいい。


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