結論から言う。クラウド資格のUdemy講座は「何を買うか」より「どう使い分けるか」で合否が変わる。

自分はAWS5種・Azure2種、計7資格を取った。その全過程でUdemyを使い倒した。よかった講座もあれば、「これじゃ足りなかった」と感じた講座もある。

この記事では、実際に使ったUdemy講座を資格ごとに正直に紹介する。「なぜその講座か」「どう使ったか」「何が足りないか」まで書く。よくある提灯記事にしたくないので、欠点も隠さずに書く。


この記事を書いた人間のバックグラウンド

  • 現職:システムエンジニア兼PM(会社員、子育て中・週末メインで稼働)
  • 取得済み資格:AWS 5種(SAA・SAP・DVA・SOA・他1種)、Azure 2種(AZ-104・AZ-305)
  • 平日は30分確保できたら上出来な生活をしながら、週末に集中して勉強するスタイル
  • 使った教材の方針:コスパ重視・時間効率優先

「資格マニアとして全部完璧に勉強したい」タイプとは少し違う。あくまで「取るべき理由があって取る」人間の目線で書いている。なお、この記事ではAWS4種(SAA・SAP・DVA・SOA)とAzure2種(AZ-104・AZ-305)で使ったUdemy講座を紹介する。


Udemyを使う前に知っておくべきこと

定価では絶対に買わない

Udemyは月2〜3回のセールで1,500〜2,000円前後になる。定価(表示される2〜3万円)で買う必要はない。セールのタイミングを待てば、10分の1以下で買える。

さらに「30日以内なら返金できる」制度がある。Udemyではコースの返金が可能なので、始めてみて合わなかったら返金申請すればいい。

セールの見極め方と返金手順の詳細はこちら → Udemyセールを賢く使う方法

Udemyの役割を資格ごとに使い分ける

Udemyは基本的に動画インプットが主体で、問題数が少なく本番の練習にはならない。ただし、SOA・AZ-104・AZ-305については「問題集講座」がUdemyで売られているので、同じプラットフォームで問題演習まで完結できる。

資格ごとの使い分けは後半のセクションで詳しく書く。

全部見ようとしない

動画を全部完璧に見ようとして積む人が多い。自分の体験から言うと、最初は1.5〜2倍速で全体を流して地図を作り、苦手な単元だけ通常速度で戻る「辞書使い」が一番効率的だった。


AWS資格別・おすすめUdemy講座

AWS SAA(Solutions Architect Associate)

Udemyとの相性:★★★★★

SAAはUdemy講座が最も充実している資格だ。選択肢が豊富なぶん逆に迷うが、答えは明確に出せる。


▶ おすすめ講座

【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座

タイトル通り、これだけでいい。理由を具体的に言う。

  • 試験範囲の網羅性が高い。EC2・S3・VPC・RDSといった頻出サービスから、少しマニアックなサービス連携パターンまでカバーしている
  • 図解が丁寧。AWSのサービスは「どれが何をするか」を視覚的に整理できないと混乱する。この講座は構成図の作り方が上手くて、頭の中にアーキテクチャの地図が作りやすい
  • 更新頻度が高い。SAA-C03に対応済みで、試験バージョンが変わるたびに内容が見直されている

自分がSAAを受験した時は、この講座で全体インプットを1周してから、クラウドライセンスの問題集を繰り返した。合格点を超えるまでの流れとしては最短ルートだったと思う。

弱点: ハンズオンが少なめ。「実際に動かしたい」派には物足りないかもしれない。ただ、試験対策としてはこれで十分。

SAA合格の全体戦略はこちら → AWS SAA合格体験記


AWS SAP(Solutions Architect Professional)

Udemyとの相性:★★★☆☆

正直に言う。SAPはUdemy1本で合格できる試験ではない。問題の複雑さと試験範囲の広さが、動画インプット主体の学習と噛み合いにくい。ただ、Udemyを「土台の再固め」に使う戦略は有効だった。


▶ 使い方の工夫が必要な講座

ゼロから実践するAmazon Web Services。手を動かしながらインフラの基礎を習得

これはSAP専用の講座ではなく、AWSの基礎ハンズオン系の講座だ。「なぜSAPでこれを?」と思うかもしれないが、理由がある。

SAPの問題は「複数サービスの組み合わせ」「トレードオフの判断」が問われる。その前提として、個別サービスの挙動を体で理解しているかどうかが解答精度に直結する。SAAで知識として入っていても、「実際どう動くか」が曖昧なまま問題を解くと判断がブレる。

この講座で手を動かしながらインフラの基礎を再確認したことで、SAPの応用問題で「なぜこのサービスを選ぶか」の根拠が持てるようになった。

問題演習はクラウドライセンス+Web記事で補う:

SAPの問題演習はクラウドライセンスで解きまくった。ここが他の資格と少し違う点で、「ただ繰り返す」だけでは足りない。

自分がやっていたのは、間違えた問題をそのままにせず、その問題に出てきたサービスや概念をWeb記事(AWS公式ブログ・Zennなど)で補足するというサイクルだ。問題集の解説だけだと「正解がわかる」止まりになりがちで、「なぜそのサービスの組み合わせが正解か」の理解まで届かないことがある。Web記事で実際の設計事例を読むことで、判断の根拠が固まっていく。

SAPはこの「間違い → Web補足 → 再演習」のループをどれだけ回せるかが合否を分ける。Udemyはそのループを回すための出発点として使う、という位置づけが正確だ。

SAP合格の全体戦略はこちら → AWS SAP合格体験記


AWS DVA(Developer Associate)

Udemyとの相性:★★★★☆

DVAはSAA取得後に受ける人が多い。開発・デプロイ・セキュリティ実装レベルの知識が問われるが、ハンズオン動画との相性が特にいい資格だ。


▶ おすすめ講座

AWS認定Developer Associate(DVA-C02)試験 対策トレーニング

DVAの頻出サービス(Lambda・DynamoDB・API Gateway・CodeシリーズなどCI/CDパイプライン)は、動いている画面を見ながら学ぶのが一番頭に入る。この講座はそのハンズオン部分が手厚い。

コードを日常的に書かないPM系人材の自分には、DVAは「点の知識が多すぎてつらい」場面があった。ただ、この講座のハンズオン動画だけはちゃんと見ておいたことで、「このサービスがこういう文脈で使われるんだ」という動きのイメージが補えた。机上の知識が立体化される感覚がある。

使い方のコツ: Lambda・DynamoDB・Codeシリーズのセクションは通常速度でしっかり見る。試験に出やすい実装パターンが多い。それ以外は1.5倍速で流してOK。

DVA合格の全体戦略はこちら → AWS DVA合格体験記


AWS SOA(SysOps Administrator Associate)

Udemyとの相性:★★★☆☆

SOAは他のAssociate試験と違い、試験ラボ(実際にAWSコンソールを操作する問題)がある特殊なフォーマットだ。座学のインプットだけでは対応しきれない部分がある。


▶ おすすめ講座(問題演習特化)

【SOA-C02】AWSトップ講師によるAWS認定CloudOpsエンジニア・アソシエイト模擬試験問題集(6回分375問)

他の資格と違い、SOAは動画インプット講座よりも模擬試験問題集をUdemyで入れるのが実用的だと判断した。理由はシンプルで、6回分375問というボリュームは量が多く、反復練習に向いているから。

解説の質も高く、「なぜこの選択肢が正しいか」の根拠が丁寧に書かれている。問題集を繰り返す中でSOAの出題パターンが見えてくる。

試験ラボについて: 問題集では対応できない部分。AWSの実機操作に慣れていれば怖くないが、慣れていない場合はハンズオン系の講座を別途入れておくといい。


Azure資格別・おすすめUdemy講座

Azure AZ-104(Azure Administrator)

Udemyとの相性:★★★★☆

AZ-104はAzureの管理者として「実際に設定できる」レベルが求められる試験。インプット・問題演習・ハンズオンをバランスよく組み合わせるのが正攻法で、Udemyにはその全部を担う講座が揃っている。

AWSに慣れた人間がAzureに入るとき、概念の違いを整理する用途でも使えた。「AWSでいうIAMがAzureだとEntra ID」「S3がBlob Storage」という読み替えをメモしながら見ると頭に入りやすかった。


▶ 講座3本の使い分け

【世界で30万人が受講】AZ-104: Microsoft Azure Administrator 試験対策講座

→ メインのインプット講座として使う

受講者数が圧倒的に多い。不明点をGoogleで調べたときに解決策が見つかりやすいというメリットもある。仮想ネットワーク・ID管理・ストレージ・監視といったAZ-104の頻出領域を体系的にカバーしている。Azure Portalの操作画面を見ながら学べるので、「どこで何を設定するか」が具体的にわかる。AWSに慣れた自分がAzureの操作感を掴んだのも、この講座のおかげだった。

【AZ-104合格講座】動画での解説とポイントを通じ、AZ-104合格に必要な知識を効率的に身につけよう

→ ①で理解できなかった部分の補助として使う

同じAZ-104でも講師によって説明の切り口が違う。①を1周して「ここがよくわからない」と感じた部分を、別の講師の説明で補う使い方が効果的だ。特に①では腑に落ちなかったネットワーク系(VNet・NSG・ExpressRouteなど)の整理に役立った。どちらかだけを選ぶなら①でいいが、両方セールで買っておいて補完的に使うのが現実的なコスパだと思う。

最短で合格!Azure Administrator Associate AZ-104 試験対策問題集

→ インプット後のアウトプット強化に使う

問題演習特化の問題集。①②でインプットを固めてから、この問題集を繰り返すのが試験対策の仕上げになる。解説が丁寧なので、間違えた問題から逆算して弱点を潰せる。試験直前の1〜2週間はこれをひたすら回すのが有効だった。

まとめると、 ①でインプット → ②で補完 → ③で問題演習仕上げ、という3段階が理想のルート。時間がない場合は①と③の2本に絞る。

仕上げはMicrosoft Learnの無料模擬試験で: Udemyと問題集で土台を作ったあと、Microsoft Learnの無料模擬試験を使って本番形式に慣れるのが最後のひと押しになった。Microsoftが公式に提供している模擬試験なので、問題の雰囲気・UI・時間感覚が本番に最も近い。「本番のイメージで1回解く」という目的なら、これが一番合っている。無料で使えるのも地味にありがたい。

AZ-104合格体験記はこちら → AZ-900って必要?AZ-104体験記

AZ-900(Fundamentals)は必要か: AWSをすでに持っている人なら基本的に不要。クラウドの概念は入っているはずなので、AZ-104から始めて問題ない。会社の昇格要件にある場合だけ取るくらいの位置づけ。詳しくはAZ-104の体験記に書いた。


Azure AZ-305(Azure Solutions Architect Expert)

Udemyとの相性:★★★☆☆

AZ-305はAzureのアーキテクチャ設計が問われる上位資格。「このシナリオで最適な設計は何か」という判断力が試される。SAPと同様に、Udemyだけで完結する試験ではないが、インプットと問題演習の両方をUdemyで賄える組み合わせが存在する。


▶ 講座2本の使い分け

AZ-305対応:Azure Solutions Architect Expert試験対策講座

→ メインのインプット講座として使う

AZ-305の試験範囲(ID管理・ネットワーク設計・データ管理・ビジネス継続性・インフラ移行)を体系的にカバーしている。各ドメインで「なぜこの設計を選ぶか」というトレードオフの考え方を押さえている点が、上位資格の講座として信頼できる。AZ-104の管理者レベルから一段上がって「設計の判断ができる人間」になるための視点の切り替えに、この講座は役立った。

最短で合格!Azure Solutions Architect Expert AZ-305 試験対策問題集

→ ①のインプット後に問題演習として使う

AZ-305の問題はシナリオベースで長い。「この会社のこの状況でどう設計するか」を選択するタイプの問題が多く、単純な暗記では太刀打ちできない。この問題集を繰り返すことで「問題の読み方」「引っ掛けの見分け方」が身についてくる。①でインプット → ②で問題演習仕上げ、が基本ルート。

AZ-305もMicrosoft Learnの無料模擬試験で本番イメージを作る: AZ-104と同様に、Udemyで土台を作った後はMicrosoft Learnの無料模擬試験で締める。AZ-305のシナリオ問題は文章が長く、「問題を読み慣れているかどうか」が解答スピードに直結する。本番に近い形式で1回通しておくだけで、当日の焦りが全然違う。

Azure資格のロードマップはこちら → Azure資格ロードマップ2026


まとめ:資格別・Udemy活用戦略の全体像

資格Udemyとの相性推奨する使い方
AWS SAA★★★★★これだけでOK講座で1周インプット → 問題演習
AWS SAP★★★☆☆ハンズオン講座で土台再固め → クラウドライセンス問題演習+Web記事補足
AWS DVA★★★★☆ハンズオン動画でサービスの動きを体感 → 問題演習
AWS SOA★★★☆☆Udemy模擬試験問題集(375問)を繰り返す+実機操作に慣れておく
Azure AZ-104★★★★☆動画講座①②でインプット補完 → 問題集③ → Microsoft Learn模擬試験
Azure AZ-305★★★☆☆動画講座①でインプット → 問題集② → Microsoft Learn模擬試験

共通して言えること:Udemyはインプットと問題演習の「入口」として使い、それだけで完結させようとしないのが合格への近道だった。1,500円前後で30時間分の動画が手に入るコスパは素直にすごい。ただそれは入り口として優秀なのであって、出口(合格)はその先の問題演習と反復にある。

セール時にまとめ買いして、資格ごとに引き出す使い方が一番コスパがいいと思う。


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